『疲れない』ようになるブログ

やってみて、どうだったかの記録

瞑想の解像度を上げる

「毎日歩いて通勤するところを想像してみなさい」と導師は言いました。「毎日同じ道を歩き、同じ家々を見て、同じ人々とすれ違うのを」私はその場面を思い浮かべました。過去に歩いて通勤していたことがあったので、たいした想像力はいりません。「道の先には大きな穴がある。地下の配管か何かを修理するために作業員が掘ったのだろう。だが穴はとても深く、作業員はいつもお茶を飲んでいるか無駄話をしているかで、穴はいつもそこにあるような気がする」導師は言葉を切り、そのイメージに笑いました。「そして、その大きな穴があるのがわかっているのに、君は毎日同じ道を歩いていって、まっすぐ穴に落ちてしまう。わざと落ちているのではない。ただその道を通ること、同じ行動をすることに慣れすぎて、考える前にやっているのだ」外面的には共感できなかったものの(なぜ毎日同じ穴に落ちるのでしょう?)、内面ではまさにその通りでした。それは私が毎回同じ感情の罠にはまり、心の混乱に陥る場面そのものでした。


「でもそこが問題なんです」と私は答えました。「たくさん瞑想をして、ときどき穴が見えることもあります。それでも、毎回穴に落ちるのを自分でも止められないのです」すると導師は言いました。「そうだろう。最初は穴が見えても、道のそこを歩く癖がしみついているせいで、まっすぐ穴に落ちるのを避けられない。それは狂気の沙汰だとわかっているし、痛い思いをするのもわかっているのに、どうしても避けられないのだ」導師はとうとう声を上げて笑いだしました。私の苦悩にもかかわらず、想像するとすこぶるおかしいことは私も認めざるをえません。導師は続けました。「これが君の心の状態だ。落とし穴が見えるのに、しみついた癖で落ちるのを避けられない。だが」と、そこで導師は芝居気たっぷりに言葉を切りました。「 瞑想を続けるうちに、もっと早くから穴が見えて、避けるための行動がとれるようになる。最初は穴の縁ぎりぎりを通ろうとして、結局落ちてしまうかもしれない。これもプロセスの一部だ。だが、 練習によって、いずれ穴がはっきり見えるようになり、簡単に穴をよけて先に進めるようになる。そしてとてもすがすがしい気分で職場に到着できるのだ」導師はまたくすくす笑いました。「そしてある日、深い理解を身につけ、はっきり目を覚ました時、そこには最初から穴などなかったことに気づく」

アンディ・プディコム. 頭を「からっぽ」にするレッスン 10分間瞑想でマインドフルに生きる  より

 

 

これを理解できるようになりたい。