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やってみて、どうだったかの記録

【理論 vs 感情論】事実はなぜ人の意見を変えられないのか①

 

他人の考え方に影響を与えられるか、それとも無視されるかの違いはどこにあるのだろう?逆に、あなたが他人の影響で自分の信念や行動を変えるときの決めては何なのだろうか?

他人の考えを変えようとするときに犯しがちな誤りと、それが成功した場合の要因を明白にすることが本書の目的である。

 

それ、知りたい 。すごく知りたいと思ってこの本を手に取った。人の考え方を変えるのは無理だと、特に30歳を過ぎた大人の考え方は凝り固まっていて、どんなに訴えようが90%くらい、あるいはもっと変わらないという印象を持っている。

 

言い争いや議論になると「私が正しくて、あなたが間違っている」ことを示す攻撃材料を突きつけたくなるのが、人間の本能だ。事実で裏付けられた論理的な主張には、それが自分たちにとても説得力があるように思えるからだ。

しかし、夫や妻と口論になったときや、知人と政治談義になったときのことを思い出してほしい。あなたは、誰かの信念を曲げることができただろうか?あなたの意見や繊密に調べたデータをノートに書き留めた人はいるだろうか?

もうおわかりだろう、事実や論理は人の意見を変えるツールにはならない。こと言い争いについて言えば、事実は人の考えを変えられるという私達の本能は当てにならない。

 

事実は人の考えを変えられないらしい。正しいことを説明すればわかってくれるはずだと、ずっと思っていた。そしてそうではない結果に打ちひしがれることを何度も経験した。こちらがいくら調べて論理的に説明しても、他人は全っ然わかってくれない。そしてすぐに、どうして論理的に考えることができないのかと、怒りが沸いてくる。

 

他人の意見を変えるのに、データは力不足だ。感情的に確立された意見を持っている人は、ときに頑として考えを譲らない。たとえその意見をぐらつかせるような科学的証拠を突きつけられたとしても。

これが事実なのだ。頭わるいなあと思う。思ってしまう。しかしこちらが事実なのだ。自分にも思い当たる節はある。自分の考えが否定されるのは、非常に苦しい。単純に感情の話なのだ。科学的根拠なぞ知るかと無視したくなる気持ちもわかる。

 

そういう人はそもそも「変わる気がない」のだ。「今のまま何もしたくない」と言ってもいい。わかる。わかるよ。これは科学的根拠になるが、現状維持バイアスと言って、人の脳は恒常性を求めるようにできている。現状が好きなのだ。むやみに変わってマイナスな方向に状態が変わったらどうしてくれるのだ、と、変わることを良しとしない。つまり、変わる気がないのは本能と言っても良いだろう。

 

では、そんな人達を納得させるにはどうすればよいのだろうか。(続く)